「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」等に基づく体調急変に伴う事故防止対策の再徹底について

 国土交通省より、昨年 3 月 3 日の北陸道高速乗合バス事故から 1 年を迎えることと、ゴールデンウィーク等、交通量が増えることから、「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」等に基づく体調急変に伴う事故防止対策の再徹底について下記のとおり通達がありましたので、お知らせいたします。

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【事業者の義務事項】

①定期健康診断による疾病の把握

定期健康診断において、運転者が要再検査や要精密検査、要治療の所見がある場合には医師の診断や治療をさせて、結果(医師からの乗務に係る意見)を把握する。

②就業上の措置の決定

①の医師からの意見等を勘案して、運転者の就業上の措置(業務負担の軽減や、配置転換など)を講じること。また、乗務の軽減等の措置を行ったら、運転者に医師等による改善指導や保険指導を受けさせ、健康状態を継続的に把握すること。

③乗務前点呼における乗務判断

乗務前の点呼で、「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」に定められている判断目安に基づき、運転者が安全に乗務できる健康状態かどうかを判断して、乗務の可否を決めること。

④乗務中の判断・対処

乗務中に自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気等について、前兆や自覚症状が現れた場合は、無理に運転を継続せず、近くの駐車場等で休憩を取り、速やかに運行管理者等に報告するよう指導すること。

また、実際に体調が悪化した場合や、急を要する脳・心臓疾患の前兆や自覚症状が現れた場合には、即座に運転を中止して、車両を安全な場所に停車させるなどして、速やかに運行管理者等に報告するよう指導すること。


【平時からの健康増進】

 上記4点のほかにも、運転者の健康状態の悪化につながる過労等を引き起こさないために、産業医やヘルスケア機器、各種スクリーニング検査等を活用した健康状態の確認などきめ細やかな労務管理に努めること。

 また、運転者が自主的に疾病や過労を申告しても、安心して治療し現場復帰できるような社内環境・雇用環境の整備に努めること。