![今井副会長](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=171x1024:format=jpg/path/s00cd99cb766445a2/image/i1f35921cf65030f6/version/1423722654/%E4%BB%8A%E4%BA%95%E5%89%AF%E4%BC%9A%E9%95%B7.jpg)
開催に当たり今井副会長からは、景気は大手荷主企業を中心に、緩やかな回復基調にあるといわれているが、実体経済を見ますと私どもトラック運送業界の実感としては、ドライバー不足も加わり極めて厳しい経営環境下にあるものと認識している。
その様な状況にあって、本日のセミナーは「危険ドラッグとドライバーの健康管理」をテーマとしております。昨年来、京都における労災死亡事故多発によりご当局より指導を受け、労働災害防止の意味合いも含め、陸災防京都府支部と共催で本セミナーを企画した。等々の主催者挨拶の後、講演に入りました。
![京都労働局労働基準部 前田瑞恵健康安全課長](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=160x1024:format=jpg/path/s00cd99cb766445a2/image/i22e978e64202fa52/version/1423722684/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%B1%80%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%9F%BA%E6%BA%96%E9%83%A8-%E5%89%8D%E7%94%B0%E7%91%9E%E6%81%B5%E5%81%A5%E5%BA%B7%E5%AE%89%E5%85%A8%E8%AA%B2%E9%95%B7.jpg)
ご来賓として京都労働局労働基準部の前田瑞恵健康安全課長からは、この10年間で死亡災害が1番多い。その様なことから昨年11月25日に陸災防京都府支部に対して災害防止の警報を発令した。傘下末端の事業所まで周知いただき労働災害防止に努めていただきたい。
![京都府健康福祉部薬務課 原田克也課長](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=187x1024:format=jpg/path/s00cd99cb766445a2/image/i281322993aaabfc9/version/1423722702/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BA%9C%E5%81%A5%E5%BA%B7%E7%A6%8F%E7%A5%89%E9%83%A8%E8%96%AC%E5%8B%99%E8%AA%B2-%E5%8E%9F%E7%94%B0%E5%85%8B%E4%B9%9F%E8%AA%B2%E9%95%B7.jpg)
京都府における危険ドラッグ対策について、京都府健康福祉部薬務課 原田克也課長より講演をいただきました。危険ドラッグは、店舗やインターネット上で、「脱法ドラッグ」「合法ハーブ」「お香」「アロマ」等と称して販売されている薬物で安全であるかのように販売されているが大変危険である。
危険ドラッグの恐ろしさとして、極めて高い依存性(麻薬や覚醒剤より強いことも)であること。興奮・覚醒作用(アッパー系)と鎮静・幻覚作用(ダウナー系)の両方の成分が配合していること。意識障害、嘔吐、けいれん、呼吸困難を伴い、結果死傷者を伴う事故や乱用者は死亡する場合がある。
先般施行された条例では、府が知事監視店舗に指定したときは、当該店舗への荷物の配送、当該店舗からの荷物の発送を自粛する等、府の施策に協力すると共に知り得た危険ドラッグ関連情報の提供を要請されました。
![滋賀医科大学社会医学講座衛生部門 垰田和史准教授](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=187x1024:format=jpg/path/s00cd99cb766445a2/image/i9ad75c3bcd747bfa/version/1423722720/%E6%BB%8B%E8%B3%80%E5%8C%BB%E7%A7%91%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E8%AC%9B%E5%BA%A7%E8%A1%9B%E7%94%9F%E9%83%A8%E9%96%80-%E5%9E%B0%E7%94%B0%E5%92%8C%E5%8F%B2%E5%87%86%E6%95%99%E6%8E%88.jpg)
次に滋賀医科大学社会医学講座衛生部門 垰田和史准教授より、トラックドライバーの健康管理についてご講演をいただきました。以前行った研究の中でトラックドライバーの勤務時間等業務内容を調査した結果、脳・心疾患における死亡が3倍多いこと。高血圧関連では6倍になっていることが解った。これはハンドルを握って運転する行為がいかに緊張の連続で体に負担を強いているかを物語っている。また、トラックドライバーには腰痛の方の割合も高い。ヨーロッパのシートメーカーで「レカロ」の椅子が有名だが、日本では高級車のオプションとして購入される場合が多いと聞くが、地元ではもっぱら職業ドライバーの腰痛予防としての利用が一般的である。
運転とは、過酷な労働(①緊張の連続②姿勢の拘束③振動の連続)に荷役や長時間労働に深夜作業が加わる場合がある。過労死となるボーダーラインは6時間の睡眠であり、それを確保するとなるとこれに生活時間を加えると8時間ではとても足りない。拘束時間17時間でドライバーは飲酒運転と同程度の行動能力に陥る。等々、現行の改善基準告示の根拠を論理的に説明されました。
会員殿
一般社団法人京都府トラック協会
陸運労災防止協会京都府支部
会長・支部長 金井清治
法令遵守セミナーのご案内
【テーマ:トラックドライバーの健康管理、危険ドラッグの濫用防止条例説明】
時下、益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は、当協会運営に格別のご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
近年トラック運転者の高齢化や社会環境の変化に伴い、ドライバーの健康状態に起因する交通事故が増加の傾向にあります。こうした現象は、ドライバーの高齢化が進むなかで、健康に関する意識の欠如や健康診断の有所見者への未対応などの課題が顕在化してきたものと思われます。
また、危険ドラッグの使用による重大な交通事故や健康被害が全国的に多発しており、社会問題となっております。そのような背景を受け、京都府では危険ドラッグの濫用防止を目的とする条例制定がされました。平成27年1月25日から施行する予定となっております。
以上のことから今回の法令遵守セミナーは、①「トラックドライバーの健康管理」(冊子を同封)と②「京都府薬物乱用の防止に関する条例」について、それぞれ専門家を招いてセミナーを開催致しますので、諸業務ご繁多の折とは存じますが、是非ご参加下さるようご案内申し上げます。
記
(1)日時・場所
平成27年2月9日(月)14:00~16:00
於)京都府総合見本市会館5階(京都パルスプラザ)
京都市伏見区竹田鳥羽殿町5℡075-611-0011
※付設の駐車場がご利用いただけます。
(2)研修内容
①トラックドライバーの健康管理について
講師:垰田和史氏(滋賀医科大学社会医学講座衛生部門准教授)
②京都府薬物乱用の防止に関する条例(概要)について
講師:京都府健康福祉部薬務課
※下記フォームにより申込ください。